土地売却に必要な書類一覧|権利証・登記識別情報をなくしたときの対処
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土地を売ると決めたら、早めに取りかかりたいのが書類の準備です。書類がそろっていないと、査定の精度が下がったり、契約や引き渡しの日程が遅れたりすることがあります。
相続した土地や長く持っている土地では、「権利証が見当たらない」「測量図があるか分からない」こともよくあります。でも、安心してください。多くの書類には代わりの方法があります。この記事では、必要な書類を場面ごとに一覧にし、権利証をなくしたときの対処法もお伝えします。
結論
売却の書類は「本人の書類」「土地・建物の書類」「相続などの事情に応じた書類」の3つに分けて準備します。
権利証(登記識別情報)は再発行できませんが、司法書士による本人確認情報などの方法で売却はできます。
そろわない書類があっても、早めに不動産会社や司法書士に伝えれば対応を考えられます。
必要書類の一覧
書類は、「いつ使うか」で分けると集めやすくなります。査定のときに役立つ書類は早めに、期限のある書類は日程が決まってから取るのが基本です。
書類を使う時期の流れ
- 査定・販売のとき登記事項証明書・公図、測量図、固定資産税の書類、建物の図面
- 媒介契約のとき運転免許証などの本人確認書類
- 売買契約のとき実印・印鑑証明書
- 引き渡しのとき権利証(登記識別情報)、印鑑証明書、住民票など
- 確定申告のとき購入時の売買契約書・領収書(取得費の確認)
書類ごとに、何に使い、どこで・いくらで手に入るかをまとめると次のようになります。金額はあくまで目安で、自治体や取得方法(窓口・郵送・オンライン)によって変わります。
| 書類 | 主な用途 | 入手先・保管場所 | 必要になる時期 | 取得費用の目安 |
|---|---|---|---|---|
| 登記識別情報通知または登記済証(権利証) | 所有権移転登記 | 自宅で保管 | 引き渡し時 | 無料(なくしても再発行はできない) |
| 実印・印鑑証明書 | 契約・登記 | 市区町村役場 | 契約時・引き渡し時 | 1通300円程度 |
| 本人確認書類(運転免許証など) | 本人確認 | 本人 | 媒介契約時から | 無料(有効期限切れの場合は更新の手数料) |
| 住民票・戸籍の附票 | 登記上の住所と現住所が違う場合 | 市区町村役場 | 引き渡し時 | 1通300円程度 |
| 登記事項証明書・公図 | 権利関係・位置の確認 | 法務局 | 査定時から | 窓口請求で1通600円、オンライン請求なら490〜520円程度 |
| 地積測量図・境界確認書 | 面積・境界の確認 | 法務局・自宅 | 査定時から | 法務局の写しは窓口請求で1通500円程度 |
| 固定資産税の納税通知書・評価証明書 | 税額の精算・登録免許税の計算 | 自宅・都税事務所(23区の場合) | 査定時から | 評価証明書は23区で1件400円程度(自治体により異なる) |
| 購入時の売買契約書・領収書 | 取得費の確認(税金の計算) | 自宅で保管 | 確定申告時 | ─ |
| 建築確認済証・検査済証・図面 | 建物の適法性の確認 | 自宅・区役所で記録確認 | 査定時から | 台帳記載事項証明書は300〜500円程度(自治体で異なる) |
登記事項証明書や地積測量図の手数料は、2025年4月の改定後の金額です(法務省「登記手数料について」)。印鑑証明書は23区のほとんどで1通300円ですが、区によって多少差があります。固定資産税評価証明書は、23区では区役所ではなく都税事務所で発行しており、手数料は1件目400円・2件目以降は1件100円です(東京都主税局)。最新の金額は、法務局・都税事務所・各区役所のホームページで確認してください。
印鑑証明書の有効期限
早く取りすぎると、引き渡しの前に期限が切れてしまうことがあります。いつ取ればいいかは、不動産会社や司法書士に「印鑑証明書は何日ごろに取ればいいですか」と聞いて決めましょう。
登記上の住所と今の住所が違う場合
登記簿に書かれた住所と今の住所が違うときは、売る前に住所を変える登記が必要です。昔の住所から今の住所へのつながりを示すために、住民票や戸籍の附票を使います。住所や氏名を変える登記は、2026年4月1日から義務になりました。変更があった日から2年以内に申請しないと、正当な理由がない限り5万円以下の過料(行政上のペナルティ)を科されることがあります(不動産登記法の改正)。施行日より前からの住所変更も対象になるので、心当たりがあれば早めに済ませておきましょう。
土地・建物に関する書類
土地では測量図と境界確認書、建物では確認済証や検査済証が大切です。見つからなくても、法務局や区役所で記録を確かめられる場合があります。
測量図・境界確認書
土地の面積や境界を示す書類です。法務局で「地積測量図」を取れる場合がありますが、古い土地では登録されていないこともあります。隣の家との境界を確かめた書類(境界確認書)が自宅にあれば、必ず探しておきましょう。見つからず、境界もはっきりしない場合は測量からやり直すことになります。境界が決まっていない土地は売れる?確定測量の流れと費用で流れを、確定測量の費用は何で決まる?で費用の決まり方を確かめられます。
建物の書類
古家付きで売るなら、建築確認済証や検査済証、設計図面があると、建物の状態を説明しやすくなります。なくしていても、区役所で建築確認の記録(台帳記載事項証明書など)を確かめられる場合があります。
その他にあると役立つ書類
必須ではありませんが、次の書類があると買い手への説明がぐっと楽になります。
探しておくと
- 私道の通行・掘削の承諾書
- 越境に関する覚書
- 過去の修繕やリフォームの記録
- 水道・ガスの配管図
ローンが残っている土地や、完済したのに抵当権の記録が残っている土地では、金融機関の書類も関わってきます。詳しくはローンが残る土地の売却と抵当権抹消で説明しています。
手元の書類で足りるのか、何から集めればいいのか分からない。そんなときは、売却の進め方の相談として、確認の手順を無料でお伝えします。
相続した土地を売る場合の書類
相続した土地は、相続登記を済ませてからでないと売れません。そのための戸籍や遺産分割協議書を、まず集めることになります。相続してから売却までの流れ全体は相続した土地を売る流れ|相続登記から売却・税金まででも確認できます。
相続登記には、主に次の書類が必要です。
- 亡くなった方の出生から死亡までの戸籍謄本
- 相続人全員の戸籍謄本
- 遺産分割協議書(遺産分割で決めた場合)と相続人全員の印鑑証明書
- 遺言書(ある場合)
戸籍の束を何度も出し直すのは大変です。法務局の「法定相続情報証明制度」を使えば、戸籍の代わりに一覧図の写しを使えるので、手続きが楽になります。相続登記の期限や手順は相続登記の義務化と売却の関係で解説しています。
権利証(登記識別情報)をなくしたときの対処
権利証は再発行されません。それでも、権利証がなくても土地は売れます。本人であることを別の方法で確かめてもらえば大丈夫です。
こと
登記のときに法務局から渡される、その土地の持ち主であることを示す書類です。今は12桁の英数字が書かれた「登記識別情報通知」、古い登記では法務局の印が押された「登記済証」がこれにあたります。
権利証は再発行できない
登記識別情報通知や登記済証は、なくしても再発行されません。ただ、権利証がなくても持ち主であることに変わりはなく、売ることもできます。そのかわり、本人であることを別の方法で確かめる手続きが必要になります。
対処法は主に3つ
権利証がないときの3つの方法
司法書士の本人確認情報
- 司法書士が本人と会って確認し、書面にする
- 決済と同時に登記できる
- 司法書士への報酬がかかる
事前通知制度
- 法務局から本人に通知が届き、期間内に申し出る
- 費用は抑えられる
- 決済と登記の同時進行に向かない
公証人の認証
- 公証役場で本人確認を受ける
- その認証を登記に添付する
- 公証役場に出向く必要がある
| 方法 | 内容 | 特徴 |
|---|---|---|
| 司法書士による本人確認情報 | 司法書士が本人と面談して確認し、その内容を書面にして登記申請に添付する | 売買の決済と同時に登記できる。司法書士への報酬がかかる |
| 事前通知制度 | 法務局から本人に通知が届き、一定期間内に本人が申出をする | 費用は抑えられるが、決済と登記の同時進行に向かない |
| 公証人による認証 | 公証役場で本人確認を受け、その認証を添付する | 公証役場に出向く必要がある |
実際の売買では、代金の支払いと登記の申請を同じ日に行います。そのため、司法書士による本人確認情報を使うことが多いです。報酬は司法書士によって違うので、先に見積もりを取ってください。
なくしたかどうか分からないとき
登記識別情報は、12桁の英数字が書かれた書面です。目隠しのシールが貼られていることもあります。古い土地なら、法務局の印が押された「登記済」の書類が権利証です。購入したときの契約書などと一緒にしまわれていることが多いので、まずはまとめて探してみましょう。
書類がそろわないときの考え方
足りない書類があっても、多くは代わりの方法があります。大切なのは、足りない書類を早めに伝えることです。
ここに
書類が足りないことが後から分かると、契約や引き渡しの日程がずれたり、買い手とのトラブルになったりします。「権利証が見つからない」「測量図がない」と分かった時点で、不動産会社や司法書士に伝えておきましょう。
どの時期に何をするのか、売却全体のスケジュールは土地売却の8つのステップと期間で確かめられます。
査定を頼む段階まで来たら、1社だけでなく複数の会社の査定額を比べるのが基本です。
よくある質問
Q. 権利証がないと、売却価格は下がりますか?
権利証がないこと自体で、価格が下がることは通常ありません。ただ、本人確認情報の作成など、追加の費用がかかることがあります。
Q. 固定資産税の書類は何に使いますか?
売買のときに、その年の固定資産税・都市計画税を売主と買主で日割りして精算するのが一般的です。登記にかかる登録免許税を計算するときにも、評価額を使います。
Q. 購入時の契約書がないと困りますか?
売って出た利益にかかる税金は、土地を買った金額(取得費)を引いて計算します。取得費が分からないと、売却価格の5%を取得費とみなす方法で計算することになり、税金が重くなる場合があります。仕組みは売却にかかる費用と税金の一覧をご覧ください。個別の判断は税理士に確認してください。
Q. 書類はいつまでに準備すればよいですか?
査定の段階では、登記事項証明書、測量図、固定資産税の書類があると精度が上がります。印鑑証明書など期限のある書類は、契約や引き渡しの日程が決まってから取れば問題ありません。
まとめ
- 書類は「本人」「土地・建物」「相続など」の3つに分けて準備する
- 登記に使う印鑑証明書は発行から3か月以内のものが必要
- 権利証は再発行できないが、本人確認情報などの方法で売却できる
- 相続した土地は、相続登記を済ませてから売却する
- 足りない書類は早めに伝え、代わりの方法を相談する
「この書類で足りるかな」と不安なまま進めるより、最初に確認しておく方が安心です。書類の準備を含めて売却の進め方を一緒に整理したい方は、下のボタンからご相談ください。

