文京区の千駄木二・五丁目・根津二丁目|売る前に解体助成を使う順番
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文京区の千駄木か根津に、古い家を持っている。売る前に壊したほうがいいのか、区の助成は使えるのか。2026年10月から制度が変わったと聞いて、気になっている方もいると思います。
文京区は、2026年10月1日から、千駄木二丁目・五丁目と根津二丁目で「不燃化推進事業」を始めました。古い木造の家を壊す費用の一部を、区が助成する制度が入っています。ただ、この助成には「先に壊すと受けられない」という決まりがあります。売却の段取りとぶつかりやすいところです。
この記事は、助成の一覧ではなく、売る前に何をどの順番で進めるかの記事です。東京23区のほかの区の助成は東京の解体助成金の区別一覧に分けてあります。
結論
対象になるのは、千駄木の二丁目と五丁目、根津の二丁目です。老朽建築物の除却助成は、建て替えなくても使えますが、区の交付決定が出る前に壊すと申請できません。登記を整える、事前相談、交付申請、交付決定、着工の順に進めます。金額は年度の途中で変わることがあるため、この記事には書かず、区のページで確かめる形にしました。
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対象は千駄木二・五丁目と根津二丁目だけ|自分の土地が入るかを先に確かめる
区のページとパンフレットに出てくる対象区域は、次のとおりです。千駄木と根津の部分は、令和8年(2026年)10月1日から令和13年3月31日までと書かれています。
| 区域 | 区の呼び方 | 期間 |
|---|---|---|
| 千駄木二丁目・五丁目 | 整備地域 | 令和8年10月1日〜令和13年3月31日 |
| 根津二丁目 | 整備地域および防災環境向上地区 | 令和8年10月1日〜令和13年3月31日 |
| 大塚五・六丁目 | 不燃化特区(これまでの事業を見直して継続) | 令和8年4月1日〜令和13年3月31日 |
千駄木・根津は、東京都の「防災都市づくり推進計画」で整備地域などに入っていて、地震に関する地域危険度(第9回)の総合危険度がランク4以上であることが、対象の条件とされています。区の資料の書き方をそのまま写したもので、都の計画や危険度調査の原典は、編集部では開いていません。
混同しやすい
1. 千駄木ぜんぶではありません。区の案内に出てくるのは二丁目と五丁目だけです。一丁目・三丁目・四丁目は載っていません。根津も二丁目だけです。
2. 固定資産税の減免は、千駄木・根津には付きません。区の案内で減免の対象と書かれているのは、不燃化特区の大塚五・六丁目です。
3. 助成の単価や上限は動きます。パンフレットに「年度毎または年度の途中に変更となることがあります」とあり、予算の範囲内での受け付けです。
「千駄木二丁目のどこまでが対象か」は、この記事では答えられません。丁目の境界線までは確かめていないからです。区の都市計画部 地域整備課(耐震・不燃化担当)に、土地の住所を伝えて聞いてください。登記簿の所在(地番)と、郵便物の宛先になる住所(住居表示)は違うことがあるので、両方を手元に置いておくと話が早いです。
売る前に使える助成は「老朽建築物の除却助成」|建て替えなくても対象
古い家を壊すだけで使えるのが、老朽建築物の除却助成です。建て替えをしなくても申請できます。
こと
助成額は、「延べ面積に区が定める単価をかけた額」と「実際に除却にかかった費用」の低いほうです。延べ面積は、建物の登記事項証明書に書かれた床面積の合計で数えます。
低いほうになる、という点が大事です。次の表は仮の数字で、区の実際の単価とは関係ありません。
| 計算で出た額(仮) | 実際にかかった費用(仮) | 助成の額 | |
|---|---|---|---|
| 例A | 300万円 | 220万円 | 220万円 |
| 例B | 300万円 | 380万円 | 300万円 |
例Bのように費用のほうが高ければ、差額は自分の持ち出しです。例Aのように費用のほうが低ければ、助成は実際にかかった額までです。見積書の金額と、登記簿の面積の両方で決まります。
単価と上限は、この記事には書いていません。年度の途中で変わると区が明記しているので、古い数字を載せると読者を迷わせてしまうからです。確かめる場所は、文京区の「不燃化推進事業」のページと、パンフレット「不燃化推進事業のご案内」です。
対象になる人と建物
対象者は、壊す老朽建築物を所有している個人または中小企業者(中小企業基本法の定義による)です。住民税を滞納している方は、申請できません。建物には次の条件があります。
- 木造であること(耐火建築物・準耐火建築物は除く)
- 耐用年数22年の3分の2を経過していること
- 同じ敷地に老朽建築物がほかにもあれば、すべて壊すこと
22年の3分の2は、計算すると約14年8か月です。何を起点に数えるのか(登記の新築年月日なのか)は、パンフレットに書かれていません。古くない家でも該当しうるので、築年数だけで「うちは対象外」と決めずに、区に聞いてください。
「全て壊す」の条件は、離れや物置にも及びます。庭の付属物の片づけは庭木・ブロック塀・浄化槽・井戸の撤去も参考になります。
建て替えるほうの助成は、別にある
区には、建て替える人向けの「不燃化建替え促進助成」(除却費と設計費などの助成)もあります。高齢者世帯が子や孫と同居するときの加算や、前の道を広げるために敷地を後ろに下げたときの奨励金もあります。この記事では、売る側の話に絞るため、中身は書きません。
知っておきたいのは、2つの助成は併用できないことです。建て替え促進助成には、壊したあと1年以内に新しい建物を完成させる条件があります。パンフレットには、「除却工事が完了した場合でも、何らかの理由により建築工事が完了しなかった場合は、除却費助成金のみの交付はしません」とも書かれています。建て替える前提で申請して建物が建たなければ、除却費も出ないと読めます。売ると決めている人が、除却費の助成が手厚そうだからといって、建て替え促進助成で申請するのは避けてください。また、建て替え促進助成の対象者からは、宅地建物取引業者が除かれています。宅地建物取引業者とは、宅地建物取引業法で、免許を受けて土地や建物の売買などを仕事にしている者のことです(e-Gov法令検索。版ID 327AC1000000176_20260401_507AC0000000068、施行日2026年4月1日)。
期限
助成金は、令和12年度末(令和13年3月31日)までに受け取ることが条件です。受け付けは予算の範囲内で、手続きに時間がかかるので「通常の計画より余裕を持って」と区が書いています。
売る前の順番|先に壊すと、助成は受けられない
順番は、次のとおりです。いちばん守ってほしいのは、交付決定の通知が届くまで、建物を壊さないことです。
千駄木・根津で、助成を使ってから売るまでの流れ
- 対象区域か、区に確認住所と地番を伝える。事前相談は区が求めている
- 登記と名義を整える未登記なら保存登記、所有者が亡くなっていれば相続登記
- 見積もりと書類をそろえる解体の見積書、登記事項証明書、納付証明書、公図、写真、同意書
- 交付申請壊す前に区へ出す
- 審査・交付決定申請から決定まで1か月ほど。通知が届くまで壊さない
- 解体工事決定の翌日から90日以内に着手。工事前・中・後の写真を撮る
- 報告・請求のあと、助成金を受け取る令和13年3月31日までに受領
区が決定にかける期間は、1か月ほどです。さらに、決定の翌日から90日以内に着手する決まりもあります。売り出しの日を決めるときは、この待ち時間を足して考えてください。
解体業者との契約をいつ結んでよいかは、パンフレットに書かれていません。見積書の写しは申請に添付するので、見積もりを取るのは申請より前です。契約のほうは、交付決定のあとにするのが安全に思えますが、区に「契約を決定の前に結んでも、申請に影響しないか」と聞いてからにしましょう。
登記と名義は、申請の前に直す
パンフレットには、未登記の建物は保存登記を、所有者が亡くなっている場合は相続登記をするように、と書かれています。助成額の計算に使う面積も、登記事項証明書の床面積だからです。
相続した実家の名義が亡くなった親や祖父母のままなら、先に名義を直します。相続登記の期限や手順は相続登記の義務化とは?、建物が登記されていない場合は未登記建物を相続したらにあります。名義が祖父母のまま止まっているときの確かめ方は土地の名義が亡くなった祖父のままだったらが近いです。
区に
- 建物と土地の登記事項証明書(申請では3か月以内のもの)
- 住所と地番、公図、建物の現況写真
- 解体業者の見積書(あれば)
- 聞くこと:対象区域に入るか/建物が老朽の条件に当たるか/今年度の単価と受け付けの状況/売却を考えていること
無料の相談の窓口もあります。専門家派遣(建築士、税理士、弁護士、司法書士など。1回2時間ほど、1つの建物につき3回まで)は、希望する日の1か月前までに申請が必要です。不燃化相談ステーションは大塚北会館にあり、予約制です。名義や税金の疑問があるときは、先に予約を入れておくと、申請に間に合います。
壊したあとは、建物がなくなった登記(建物滅失登記)も必要です。助成の手続きとは別に、解体のあとに進めます。
売るまでの進め方や、解体するかどうかの迷いを一緒に整理したい場合は、手順をお手伝いします。
壊してから売る?古家付きで売る?買取に出す?|助成との関係
助成は、申請できるのは「所有している人」です。ここが売却の段取りに響きます。引き渡して名義が変わったあと、売主は申請者になれないと読めるからです。助成を使うなら、売る前に自分の名義のうちに申請して、壊す、という順番になります。
3つの売り方と、助成の関係
助成を使って壊してから売る
- 売主が申請者になる
- 解体費は先に払い、助成金は工事のあと
- 決定を待つぶん、売り出しは遅れる
- 更地になると固定資産税の扱いが変わる
古家付きのまま売る
- 売主の解体費の持ち出しがない
- 売主は助成を使わない
- 壊すのは買い手。買い手が助成を使えるかは、買い手が区に確認
専門の買取会社に売る
- 今の状態のまま売れる
- 価格は仲介より下がりやすい
- 会社が壊すときの助成は、区に確認
どれにも「おすすめ」を付けていません。手元の資金、売り出しを遅らせられる期間、買い手の探しやすさで答えが変わるからです。
気をつけたいのは、宅地建物取引業者の扱いです。パンフレットで宅地建物取引業者が除かれると書かれているのは、建て替え促進助成の対象者の欄です。老朽建築物の除却助成の対象者の欄には、住民税の滞納者を除くとあるだけで、業者の除外は書かれていません。買取会社や建売業者が買ってから壊す場合に、助成が使えるのかは、この記事では判断できません。買い手が業者のときは、売買の前に区に確かめるよう、買い手に頼むのが確実です。
また、売買契約から引き渡しまでの間に壊す形ができるのか、助成金が入る前に名義が変わってもよいのか、パンフレットには書かれていません。売る時期が決まっているなら、区に次のように聞いてください。「売却を予定しています。引き渡しの前後で、申請や受け取りに影響しますか」。
古家付きで売るときの価格の考え方は古家付き土地の売却|解体するかの判断基準に、買取に出すときの見積もりの見方は土地の買取業者の選び方にまとめています。建売業者がどんな土地を買うかは建売業者に土地を売るにはを見てください。
PR壊す場合の費用と工期を、見積もりで確かめる:解体工事比較ナビで、地域の解体業者へ、無料で一括見積もり。
ポイント:
壊す場合に動くお金は、解体費の見積もり、助成で戻る額、決定を待つあいだの固定資産税などです。助成の単価と上限を区で確かめてから、「壊して売る」と「古家付きで売る」を、手取りで並べて比べてください。見積もりの取り方は、木造の解体費用は何で決まる?にあります。
同じ日に始まる防火規制と、税の減免は別の話
新たな防火規制
千駄木二・五丁目と根津二丁目では、助成と同じ令和8年10月1日から、東京都の「新たな防火規制」も始まりました。パンフレットによると、準防火地域に指定されている範囲では、建物は原則として準耐火建築物等以上にする必要があります。4階建て以上、または延べ面積が500㎡を超える建物は、耐火建築物等にします。対象は、指定日以降に着工する建築物です。
売主が気にするのは、買い手が建てる家の建築費に響くことです。ただ、価格にどう効くかは、編集部では数えていません。規制の仕組みは木密地域・不燃化特区とは?で説明しています。
固定資産税・都市計画税の減免
パンフレットで減免の対象とされているのは、「不燃化特区(大塚五・六丁目地区)の指定区域内」で、建て替えたときや、壊して更地にしたときです。千駄木・根津は不燃化特区ではなく、案内に減免は載っていません。
一方、家を壊して更地にすると、固定資産税の住宅用地の特例が外れて、税額が上がることがあります。解体と売り出しの時期の決め方は、更地にした年の固定資産税の変わり方に書いています。千駄木・根津では、減免で下がる前提を置かないでください。
壊したあとの土地を相場でどう見るか、まずは複数の会社の見方を並べると、費用との比較がしやすくなります。
よくある質問
Q. 千駄木に家があれば、どこでも助成の対象になりますか?
なりません。区の案内にあるのは、千駄木二丁目と五丁目だけです。根津も二丁目だけです。ご自身の土地の住所が入るかは、区の耐震・不燃化の担当窓口で聞いてください。
Q. 建て替えない場合でも、壊す費用の助成は使えますか?
使えます。老朽建築物の除却助成は、建て替えをしない場合の助成です。木造で、耐用年数22年の3分の2を過ぎているなど、建物の条件があります。
Q. もう解体を始めてしまいました。助成は受けられますか?
パンフレットに「除却工事に着手している場合は申請できません」と書かれています。すでに工事を始めているなら、申請は難しいと考えてください。念のため、状況を区に伝えて確かめることはできます。
Q. 家の名義が亡くなった親のままです。申請できますか?
所有者が亡くなっている場合は、相続登記が必要と書かれています。先に名義を直してください。手順は相続登記の義務化とは?にあります。
Q. 助成の金額はいくらですか?
この記事には書いていません。区が定める単価は、年度の途中でも変わることがあると、パンフレットに書かれているからです。文京区の「不燃化推進事業」のページで、最新の額を確かめてください。
まとめ
- 対象は、千駄木二丁目・五丁目と根津二丁目。千駄木ぜんぶではありません。期間は令和13年3月31日まで。
- 売る前に使えるのは、建て替えなくても申請できる老朽建築物の除却助成。額は「面積×単価」と「実際の費用」の低いほう。
- 交付決定の前に壊すと申請できません。登記を整えて、事前相談、交付申請、決定、着工の順に進める。
- 固定資産税の減免は大塚五・六丁目だけ。千駄木・根津では見込まない。
- 壊してから売るか、古家付きで売るかは、手元の資金と売り出しの時期で選ぶ。買い手が業者のときの助成の扱いは、区に確かめる。
出典:文京区「不燃化推進事業」(ページID 7406、更新日2026年10月1日)、同区パンフレット「不燃化推進事業のご案内」。宅地建物取引業者の定義は宅地建物取引業法の用語の定義の規定(e-Gov法令検索。版ID 327AC1000000176_20260401_507AC0000000068、施行日2026年4月1日)。
売る前に壊すか、古家付きで売るか。区に聞くことの整理も含めて、手順を一緒に整理します。



