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売る前に庭木・ブロック塀・浄化槽・井戸を撤去する?売主が負担する範囲と費用

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古い家のまわりには、庭木、ブロック塀、昔の浄化槽、使っていない井戸が残っていることがあります。売る前に片付けたほうがいいのか。いくらかかるのか。買主に任せてもいいのか。判断がつかず、手が止まっている方もいらっしゃるでしょう。

この記事では、庭木・ブロック塀・浄化槽・井戸の4つについて、費用の決まり方と、売主が撤去するか買主に任せるかの考え方を整理します。迷いやすい「どこまで撤去するか」を、契約書でどう決めるかも説明します。

結論
4つとも、先に自分で撤去しなくても売れる場合があるものです。撤去費用と、現状のまま売って値引きする額を比べて、安いほうを選ぶのが基本です。
撤去してから売る場合は、売買契約書の特約で「どこまで撤去するか」を決めておきます。費用は土地の条件で大きく動くので、必ず見積もりで確かめてください。

先に答え|撤去するか現状で売るかは「費用の比べ方」で決まる

結論から言うと、撤去費用が、値引きの額より安いなら撤去、高いなら現状のまま売るという比べ方になります。迷ったら、現状のまま売り出して反応を見るほうが、やり直しがききます。壊したものは戻せないからです。

仮の数字で考えてみます。撤去に50万円かかる物があるとします。買主が「撤去は自分でやるので、30万円引いてほしい」と言ってきたなら、現状で売ったほうが売主の手取りは20万円多くなります。反対に、買主が80万円の値引きを求めるなら、先に撤去したほうが得です。どちらも仮の数字ですが、考え方は同じです。

撤去してから売る/現状のまま売る

売主が撤去してから売る

  • 見た目がすっきりして、買い手に伝わりやすい
  • 費用を先に払う
  • 撤去の範囲を契約書で決める必要がある

現状のまま売る

  • 売主は費用を先に出さない
  • 撤去ぶんの値引きを求められやすい
  • 古家付きの売り方と同じ考え方

古い家をそのまま売る考え方は、古家付き土地の売却と同じです。家を壊すかどうかの判断も、まったく同じ「費用と値引きの比べっこ」になります。この記事は、その延長で、家以外の物(付帯物)について整理します。

ことばの解説:付帯物(ふたいぶつ)

家そのもの以外に、敷地にある物のことです。庭木、ブロック塀、門、カーポート、物置、浄化槽、井戸などが当たります。解体の見積もりでは「付帯工事」として別の項目になっていることがあります。

庭木の伐採費用は何で決まる?売る前に切るべきか

庭木は、切るかどうかより、「木の大きさ」と「根まで抜くか」で費用が変わる物です。売る前に慌てて切る必要はない場合があります。ただし例外もあります。

費用を決める主な点は次のとおりです。

費用が動く点 内容
木の高さ・太さ 高い木ほど、作業の人数や機材が増える
伐採だけか、抜根(根を掘り起こす)までか 抜根まで頼むと費用が上がる
敷地に重機やトラックが入れるか 狭い土地や旗竿地では手作業が増える
切った木の処分 運び出しと処分の費用が別に付くことがある

金額の相場は、地域・木の種類・作業の条件で幅が大きく、ここで数字を断定できません。庭木の業者のホームページに、高さ別の料金表を出しているところがあります。その表と、実際の現地見積もりを見比べて、確かめてください。

売る前に切ったほうがよいのは、次のようなときです。

  • 枝が隣の敷地にはみ出していて、トラブルになりそうなとき(越境)
  • 木が建物や塀に近く、倒れたり傷めたりするおそれがあるとき
  • 木が大きすぎて、土地の広さや形が見えなくなっているとき

隣の土地へ越境した枝は、2023年4月に民法の隣地の枝に関する決まりが変わり、一定の場合に、枝がはみ出された側が自分で切り取れるようになりました。切り取れるのは、次の場合です(出典:民法)。

  • 木の持ち主に切るよう頼んだのに、相当の期間内に切ってくれないとき
  • 木の持ち主が誰か、またはどこにいるかが分からないとき
  • 急いで切る必要があるとき

つまり、売る土地の木の枝が隣へはみ出していると、隣の人から切るよう求められ、場合によっては切り取られることがあります。反対に、隣の木の枝が自分の土地に入っている場合も、同じ考え方です。木の根は、境界を越えていれば自分で切り取れます。いずれも、まず声をかけて話し合うほうが安全です。越境があるときの覚書の取り方は、越境がある土地の売却と覚書に書いています。

ポイント:家を壊すなら、庭木も一緒に頼むと割安なことがある

解体の業者は、家と一緒に庭木や塀も片付ける業者もいるからです。別々に頼むと、重機やトラックの手配が2回になります。ただし、割安になるかどうかは業者しだいです。解体の見積もりで「庭木・塀・残置物の処分は含まれるか」を聞いてください。

ブロック塀を撤去する費用と、売る前に確かめること

ブロック塀は、自分の土地だけの物か、隣との境にある物かで、勝手に壊せるかどうかが変わります。ここを確かめずに撤去すると、隣との話がこじれることがあります。

費用は、塀の長さ・高さ、基礎の有無、重機が入れるかで決まります。1mあたりの単価で見積もる業者があります。金額の目安は、地域と条件で動くので、現地の見積もりで確かめてください。

撤去の前に、次の3点を確かめましょう。

  1. 塀が誰の物か。 境界の上に建っていて、お隣との共有になっていないか。登記や境界の書類(境界確認書など)で確かめます
  2. 塀が土地の境界を越えていないか。 はみ出していると、売るときの越境として扱われることがあります
  3. 区の助成が使えるか。 危ないブロック塀の撤去に、助成を出している区があります。対象の塀(通学路に面する塀など)や助成の額、申請の順番は区によって違います。工事の契約や着手を先にすると使えない区があるので、契約の前に、区役所の建築や防災の担当課に確かめてください。

売る側から見ると、傷んでいるブロック塀は、買主が「危ない物を残して売っている」と感じやすい物です。ひびや傾きがあるなら、現状で売る場合でも、そのことを買主に伝えておくと、あとで揉めません。告知の考え方は契約不適合責任の免責と、現状のまま売るときの注意点で説明しています。



木造の解体費用は何で決まる?見積もりの取り方と狭小地の注意

境界の塀は隣と共有?売る前に所有関係を確かめる手順

境界の上にある塀は、「隣と半分ずつ」と決めつけず、売る前に誰の物かを確かめておくことが大切です。ここで言う確かめるとは、書類や経緯を集めて整理することです。誰の物かで揉めたときは、弁護士に相談する話になります。この記事も、判定はしません。

まず、民法に出てくる塀まわりの決まりを整理します。似た名前の定めが並んでいるので、混ぜないように分けて見てください。

民法の定め 中身 売主が知っておくこと
囲障(いしょう)の設置 2棟の建物の所有者が別で、間に空地があるとき、各所有者は、共同の費用で境界に囲障を設けることができる。話し合いがまとまらないときは、板塀や竹垣などで高さ2m 「設けることができる」という定め。すでにある塀が誰の物かを決める定めではない
囲障の設置・保存の費用 隣り合う人が、等しい割合で負担する。一方が良い材料を使ったり高くしたりするなら、増えた分はその人が負担する。異なる慣習があれば慣習に従う 費用の分け方の原則。実際に誰が払ったかで話は変わる
境界標の設置・保存の費用 境界標(境界の杭やプレート)の費用は、隣り合う人が等しい割合で負担する。ただし、測量の費用は土地の広さに応じて分ける 囲障とは別の定め。塀の費用と混ぜない
境界標・囲障・障壁などの共有の推定 境界線の上に設けた境界標、囲障、障壁、溝、堀は、隣り合う人の共有と推定される 「推定」なので、事情しだいで違う結論になることもある

表の1行目は、これから塀を新しく設けるときの定めです。2行目も、費用の分け方の原則を示すだけです。すでに建っている塀の持ち主は、この定めだけでは決まりません。どちらの土地に建っているか、誰が費用を出したか、当時どんな約束をしたかで変わります。4行目の「共有の推定」も、あくまで推定です。塀が境界線の上にあれば共有と推定される、という出発点にすぎず、反対の事情があれば結論は変わります。

ここに注意:「隣との塀はいつも共有」ではありません

共有かどうかは、塀の位置と、費用を出した人、約束の有無で変わります。自分の土地の内側に自分の費用で建てた塀なら、自分だけの物であることもあります。反対に、隣の費用で建った塀が境界にまたがっていることもあります。境界標の費用の定めを、塀の持ち主の話にすり替えないようにしてください。

売る前に確かめる3つのこと

売主が自分でできる確認は、次の3つです。

  1. 塀が、どちらの土地に建っているか。 境界線の真上か、自分の側か、隣の側か。境界標が見える場所なら、塀との位置を見比べます。位置があいまいなら、後で説明する測量が必要です
  2. 塀の費用を、誰が出したか。 建てた時期、領収書、工事の契約書、親や隣の方の記憶を集めます。相続した土地は、亡くなった親が隣と話した内容が、書類に残っていないこともあります
  3. 隣と交わした覚書や合意書があるか。 家の書類、境界確認書、昔の測量図を探します。見つかれば、塀について書かれていないかを読みます

集めた資料は、そのまま買主側にも見せられるように、1つのファイルにまとめておくと便利です。

分からないときは、覚書と測量で整理する

資料がそろわず、塀の持ち主がはっきりしないときは、隣の方と話して覚書にするか、測量で位置を確かめるか、どちらか(または両方)に進みます。

  • 覚書を交わす。 塀をどちらの物として扱うか、傷んだとき・建て替えるときの費用と同意をどうするかを、書面に残します。越境がからむ場合の覚書の書き方は、越境がある土地の売却と覚書にまとめています
  • 測量する。 塀が境界線のどちら側にあるかを、土地家屋調査士に測ってもらいます。費用の目安と流れは、確定測量の費用と流れで説明しています。境界そのものがまだ決まっていないときは、境界が決まっていない土地の売り方が先になります
  • 隣が話し合いに応じないとき。 立会いを断られているなら、筆界特定制度の記事に進み方を書いています

塀の持ち主をめぐって争いになりそうなときは、売る手続きを止めて、弁護士に相談してください。売る側が先に塀を壊したり動かしたりするのは避けましょう。

買い手が気にするのは「壊すとき、隣の同意が要るか」

買い手が塀を見て知りたいのは、持ち主の名前より、建て替えや撤去をするときに、隣の同意が要るかという点です。新しく家を建てるときに、塀が邪魔になったり、傷んでいて作り直したくなったりすることがあるからです。

隣との共有になっている塀は、自分の判断だけでは壊せない場合があります。そのため、買い手は「撤去したいときに、隣と話がつくのか」「費用を折半するのか」を気にします。逆に、塀が売る土地の単独の物だと資料で説明できれば、買い手の不安は小さくなります。

共有だと分かったときは、そのまま正直に伝える

確認の結果、隣との共有(または共有と推定される状況)と分かった塀は、隠さず買主に伝えます。売買の進め方は次のとおりです。

  • 物件の説明や告知書に、「境界の塀は隣地との共有、または共有の疑いがある」と書く
  • 塀に関する覚書や合意書があれば、写しを買主に渡し、買主が引き継ぐ約束を確認する
  • 塀を撤去しない前提なら、撤去しない物として契約書の特約に書く。撤去するなら、隣の同意を取ってからにする
  • 費用の取り決めがないなら、買主と隣の方の間で話し合う前提だと、買主に伝えておく

契約書の書き方の全体像は、この記事の後半にある特約の節と、契約不適合責任の免責の記事が参考になります。なお、隣の木の枝がこちらに入っている、こちらの屋根が隣に出ているといった「越境」の片づけ方は、越境の記事で扱っています。ここでは、塀の持ち主を確かめる話に絞りました。

ポイント:塀の確認は、撤去の見積もりより先に

塀の撤去を業者に頼む前に、持ち主と隣の同意を確かめてください。自分の物だと思って壊した塀が共有だった、というやり直しのきかない失敗を防げます。

浄化槽の撤去費用|昔の浄化槽は、見つかってから困りやすい

浄化槽は、見えない物なので、撤去するかどうかより「あるかどうか」を先に確かめることが大切です。昔の家では、庭の下に埋まったまま忘れられていることがあります。

ことばの解説:浄化槽

下水道がない地域で、トイレや台所の排水をきれいにしてから流すための設備です。土の中に埋めてあります。家を壊したあとに、地中から古い浄化槽が見つかることがあります。

使っていない浄化槽は、中を空にして、洗って消毒したうえで、撤去するか、砂などで埋めて残すかを選ぶ形になります。撤去まですると費用は上がります。使うのをやめたときは、廃止した日から30日以内に、廃止の届出が必要です(浄化槽法。届出先は都道府県知事で、東京23区では区の窓口が受け付けることもあります)。廃止のときの清掃・消毒、撤去か埋め戻しかの扱いは、自治体の指導で違うため、区役所の環境担当課に先に確かめてください。

費用は、浄化槽の大きさ、掘る深さ、重機が入るか、中の汚泥を抜く作業の有無で変わります。金額は現地を見ないと出せません。

売主がやることは次の3つです。

  • 家の書類(建築時の図面、浄化槽の点検記録など)を探し、浄化槽の有無を確かめる
  • 解体の見積もりを取るとき、「地中に浄化槽があるかもしれない」と業者に伝える
  • 分かっていることは、売るときの告知書にそのまま書く。分からなければ「不明」と書く

地中から見つかった場合の費用の考え方は、木造の解体費用の記事にある「地中埋設物(ガラ)が出たとき」の節が参考になります。

ここに注意:契約のあとで見つかると、売主の責任になることがある

売買契約を結んだあとに、告知していなかった浄化槽が見つかると、買主から撤去費用を求められることがあります。分かっている物は、契約の前に書面で伝えておきましょう。免責の特約の考え方は、契約不適合責任の免責の記事で説明しています。

井戸の撤去費用|使っていない井戸は、埋め方が決まっている

井戸も浄化槽と同じで、撤去より「どう埋めるか、どこまでやるか」を先に決める物です。井戸は掘った穴なので、ただ土をかぶせるだけでは、あとで地面が沈むおそれがあります。

古い家の井戸は、使っていなくても、そのまま残っていることがあります。売るときは、井戸の位置と、使えるかどうかを買主に伝えます。井戸を埋める作業は、中の水や泥を処理し、砂や土で埋め戻す形になります。昔から、埋める前に空気の通り道(息抜きの管)を残したり、お清めをしたりする習わしがあります。お清めは法律で決まったものではなく、考え方は家ごとに違います。

井戸を埋めること自体に、全国一律の法律上の届出は見当たりません。ただし、動力で水をくみ上げる井戸などは、都や区の条例で、設置や廃止の届出が必要な場合があります。区ごとに決まりが違うので、売る前に区役所の環境担当課に、使っていた井戸の種類を伝えて確かめてください。

費用は、井戸の深さと直径、掘り起こす範囲、重機が入るかで変わります。金額は現地を見ないと出せないので、見積もりで確かめてください。

庭に祠や墓石がある場合は、法律の手続きも気持ちの整理も違ってくるので、庭に祠やお墓がある土地の売り方で別に整理しています。

井戸を使う予定がなければ、売る前に埋めるか、現状のまま売って買主に任せるかを、費用の比べ方で決めます。買主が家を建て替えるときに、井戸が建物の位置に重なると、埋める必要が出てきます。その場合は、買主が解体業者に頼むことになります。

付帯物を撤去するか決めるまでの順番

  1. 何がどこにあるか書き出す庭木・塀・浄化槽・井戸・物置などを、図面か現地で確かめる
  2. 現状のままの査定を聞く撤去しない前提で、どれくらい値引きになるかを聞く
  3. 撤去の見積もりを取る複数の業者から、項目ごとの内訳つきで受け取る(契約はまだしない)
  4. 費用と値引きを比べる安いほうを選ぶ
  5. 契約書に書く撤去する物としない物を、特約で決める

壊す物が複数あるときは、1つずつ頼むより、まとめて見積もりを取ったほうが、費用も手間も分かりやすくなります。

PR庭木・塀・浄化槽・井戸を、まとめて撤去するといくらか確かめる:解体工事比較ナビで、地域の解体業者へ、無料で一括見積もり。

売主が撤去するか、買主に任せるか|契約書の特約で決める

撤去する場合も、しない場合も、売買契約書の特約で「どこまで撤去するか」を書いておくことが、いちばん大事です。口頭の約束だけだと、引き渡しの日に「ここまでやってくれると思っていた」というすれ違いが起きます。

特約には、たとえば次のような決め方があります。

決め方 売主の負担 注意すること
現状のまま渡す 撤去しない 価格を下げる代わりに、買主が撤去する前提になる
売主が撤去して渡す 指定した物だけ撤去する 撤去する物と、撤去しない物を、書き分ける
見つかった物は買主が負担する 地中の物などは負担しない 分かっている物を隠していないことが前提

書くときのコツは、「庭の物すべて」のようなあいまいな言い方を避けることです。「南側のブロック塀(長さ約○m)と、庭の○本の木」のように、物と場所をはっきり書きます。撤去しない物も、「撤去しない」と書いておくと、あとで揉めません。

売主が撤去する場合は、いつまでに撤去を終えるかも決めます。引き渡しの日に間に合わないと、決済が延びるからです。家を壊したあとは、登記簿の建物の記録を消す手続き(建物滅失登記)もあります。手順は建物滅失登記とはに書きました。

特約の文面は、不動産会社に確かめながら作ってください。この相談所は、売買の仲介や契約書の作成をする会社ではありません。契約の最終的な文面は、不動産会社や、必要に応じて弁護士に確かめてください。

契約の前に確かめること

  • 撤去する物と、しない物を、場所つきで書き出したか
  • 浄化槽・井戸・地中の物は、分かっていることを告知書に書いたか
  • 撤去の期限と、間に合わなかったときの扱いを決めたか
  • 撤去の見積もりは、項目ごとの内訳があるか
  • 区の助成が使えるか、契約の前に確かめたか


契約不適合責任の免責とは?土地を現状のまま売るときの注意点

撤去の費用を抑える方法

撤去を決めたら、費用を抑える方法は2つあります。1つは、複数の業者から、項目ごとの内訳つきの見積もりを取ること。もう1つは、区の助成を探すことです。

見積もりが「一式」だけの業者は、あとで追加費用が出やすいので避けましょう。庭木・塀・浄化槽・井戸のそれぞれに、金額が付いているかを見ます。見積もりの取り方は、木造の解体費用の記事で詳しく書いています。

助成は、ブロック塀の撤去や、老朽化した建物の解体に出している区があります。庭木・浄化槽・井戸が対象になるかは、区によって違います。区役所で確かめてください。探し方は、東京の解体助成金の探し方にまとめています。

更地にすると、固定資産税の扱いが変わることもあります。家ごと壊すなら、時期の考え方を更地にすると固定資産税はどうなる?で確かめてください。

庭木・塀・浄化槽・井戸を、複数の業者の見積もりで並べておくと、現状で売るか撤去するかが決めやすくなります。

よくある質問

Q. 庭木は売る前に切ったほうがいいですか?

必ずしも必要ではありません。隣にはみ出している、建物に近くて危ない、土地の形が見えないといったときは、切っておいたほうが話が早いです。そうでなければ、現状のまま売り出して、買主から求められたら考える順番でも間に合います。

Q. ブロック塀は、隣との境にあっても自分の判断で壊せますか?

隣との共有になっている場合は、自分だけでは決められないことがあります。壊す前に、境界の書類で誰の物かを確かめ、お隣にも話を通してください。

Q. 浄化槽や井戸があるか分からないときは、どうすればいいですか?

建築時の図面や、過去の点検記録を探します。分からなければ、告知書に「不明」と書き、解体の見積もりのときに、業者に「地中にあるかもしれない」と伝えておきます。

Q. 撤去の費用は、売ったお金から引けますか?

売るために直接かかった費用は、譲渡所得の計算で「譲渡費用」として引ける場合があります。国税庁は、土地を売るために建物を取り壊したときの取壊し費用を、その例に挙げています(出典:国税庁タックスアンサー No.3255)。庭木・塀・浄化槽・井戸の撤去が当たるかは、売るために必要だったかなどの条件で変わります。個別の判断は、税理士か税務署に確認してください。

まとめ

  • 庭木・ブロック塀・浄化槽・井戸は、先に撤去しなくても売れる場合がある。撤去の費用と、値引きの額を比べて、安いほうを選ぶ
  • 庭木は、木の大きさと抜根の有無で費用が変わる。隣への越境や、倒れる危険があるときは、切っておく
  • ブロック塀は、誰の物かを先に確かめる。区の助成が使えるか、契約の前に聞く
  • 浄化槽と井戸は、見えない分、あるかどうかを確かめる。分かっていることは、告知書に書く
  • 撤去する場合は、売買契約書の特約で、撤去する物としない物を場所つきで決める

撤去するか現状で売るかの考え方を、売り方の整理から一緒に確かめます。

出典:民法(明治二十九年法律第八十九号)。e-Gov法令検索 API v2 で取得。法令版ID 129AC0000000089_20260624_508AC0000000045、施行日(amendment_enforcement_date)2026年6月24日。取得日 2026年10月12日

この記事の監修者:十坪とつぼさん(宅地建物取引士)
東京23区で土地の仕入れ営業を担当する宅地建物取引士。狭小地・旗竿地・古家付き土地など、小さくて売りにくい土地を日々見ている。

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